大学入試「国語力増強法」試論(3.国語・英語一体化論)

投稿者:中村薫
前回、前々回で国語が基礎学力の隠れたキーワードであることを述べさせていただきました。今回は国語と英語の関係について考えてみたいと思います。私の塾でやった実験です。センター試験の過去問か予備校で出している予想問題集を使って以下のことを試してみました。

長文問題の解説部分に掲載されている問題文、選択肢の全訳を使って、全て英語を日本語に置き換えた問題を作成し、生徒に解いてもらいました。当然 ですが全て日本語になっているわけですから、満点を取れるものと考えていたのですが、英語で問題を抱えている(200点中120点未満)生徒は多くの場 合、満点がとれませんでした。(2問か3問間違えました。)

この結果は指導する側から見ると驚きでした。どんなに英語ができるようになっても満点はとれないということになります。しかしこの結果は単に対象 者の日本語力が低いと結論付けるのは早計です。むしろ多くの場合は日本語を飛ばし読みしているのが原因ではないかと思われる節が多く見られるからです。私 どもの塾では「雑に読む」と表現していますが、日本語(国語)を精読する習慣が確立されていないことが原因の一端ではないかと考えるようになりました。

このような状況の中で英語を考えてみると、英語も飛ばし読みが普通に行われていることが高い確率で予想されます。しかも飛ばし読みをする生徒はわからない部分を推測しているのではなくわからない部分を補うのではなく、ただ飛ばしている可能性が高いのです。

先ず、現代文で文脈をたどり、わからない部分を論理的に推測し、読み進める訓練をしなければ、英語を伸ばしても、英語の長文には対応できないこと が理解いただけたでしょうか。国語をベースにした論理による訓練は圧倒的に英語で役に立つものと考えられます。難関校(旧帝大、早稲田、慶應)と呼ばれる 大学の英語の問題は国語力が大きな力を占めます。私見ですが早慶とMARCHの差はここにあると思います。
 
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小・中学生教育論2−2(日本語力の要は助詞と接続語)

投稿者:中村薫
助詞をある程度使いこなせたら、次に文と文との関係を把握できるように、接続語を意識的に使うことがおすすめです。

エアー接続語(自分で補う原文には入っていない接続語)を考えて入れる練習をしてみることです。

エアー接続語を入れる練習は以下のようにしてみましょう。

《問題文》
人間は、運動しすぎると「疲労」という現象が起こる。それは、筋肉が収縮するときに、酸素と栄養分からエネルギーを取り出して、乳酸と炭酸ガス を排出するという化学変化が起こるからからである。運動を長い時間続けていると、酸素や栄養分の供給以上にエネルギーを取り出そうとする。すると、この反 応がストップして、筋肉が収縮しようとしなくなる。すなわち、これが疲労である。
スポーツ選手は肺活量が大きいが、これはすぐに疲労しないように酸素をより多く吸収できる身体にするため、日頃から鍛えているからである。都会の空気は酸素が少ない。都会人はその理由だけでも、疲労しやすくなっている。

上記の例文の一文の文頭に( )を入れてみます。

人間は、運動しすぎると「疲労」という現象が起こる。( )それは、筋肉が収縮するときに、酸素と栄養分からエネルギーを取り出して、乳酸 と炭酸ガスを排出するという化学変化が起こるからからである。( )運動を長い時間続けていると、酸素や栄養分の供給以上にエネルギーを取り出そうと する。(すると)、この反応がストップして、筋肉が収縮しようとしなくなる。(すなわち)、これが疲労である。
( )スポーツ選手は肺活量が大きいが、これはすぐに疲労しないように酸素をより多く吸収できる身体にするため、日頃から鍛えているからである。( )都会の空気は酸素が少ない。( )都会人はその理由だけでも、疲労しやすくなっている。

接続詞がそのまま書かれている(すると)と(すなわち)以外の部分に適当な接続詞を入れてみましょう。

《解答例》
人間は、運動しすぎると「疲労」という現象が起こる。(なぜなら)それは、筋肉が収縮するときに、酸素と栄養分からエネルギーを取り出して、乳 酸と炭酸ガスを排出するという化学変化が起こるからからである。(そして)運動を長い時間続けていると、酸素や栄養分の供給以上にエネルギーを取り出そう とする。(すると)、この反応がストップして、筋肉が収縮しようとしなくなる。(すなわち)、これが疲労である。
(×)スポーツ選手は肺活量が大きいが、これはすぐに疲労しないように酸素をより多く吸収できる身体にするため、日頃から鍛えているからである(×)都会の空気は酸素が少ない。(だから)都会人はその理由だけでも、疲労しやすくなっている。


接続詞だけをチェックして読むと接続詞がない部分の論理がわからないまま読むことになってしまい、文章が理解できない場合があります。

全ての( )の中に接続語は入れることはできませんが、何が入るかを考えることだけで、文と文とのつながりが理解できるようになります。


この解答はあくまでも例です。×の部分に「また」や「そして」を入れることも無理をすれば可能です。

日常の会話の中でも、接続語のチェックが家族内でできたら最高です。

 
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小・中学生教育論2−1(日本語力の要は助詞と接続語)

投稿者:中村薫
小学生を指導していると気がつくことがあります。

それは日本語の助詞を理解できないことです。

「が 」「は 」「も 」 のような主語を表す基礎的なものから、

「を」「に」「で」「と」「から」「へ」「まで」「より」など多彩な助詞を区別し、

運用することができない子がいます。

日本語で一つの区切りをまとめ上げる助詞は誰が何に対して何をするかを明示する大変重要な言葉ですが、

普段の会話の中で省略してしまうと助詞に対する感覚が鈍ってしまいます。

助詞が運用できるようになって、その後に接続語の問題が発生します。

少なくとも小学3年生(最悪4年生)までに助詞をマスターしないと日本語で物事を捉える力がなくなってきます。

そして、英語を日本語と比較しながら学習することができなくなり、中学2年生ぐらいで英語力は止まってしまうでしょう。

対策として低学年での音読と普段の会話の中で親が助詞を確認しながら訂正(修正)することが大切です。

国語が家庭力にあると言われる所以です。

今からでも遅くありません。

名作と呼ばれる日本語を毎日音読することで、確実に力がつきます。

ただただ音読するだけです。

言語の習得は音を聴き、まねをすることに尽きます。実践してみて下さい。
 
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小・中学生教育論1(やらせないことを重視する)

投稿者:中村薫
私が尊敬する糸山泰三先生は「10歳臨界期説」を提唱しています。

これは人間の脳は10歳までに固まってしまうので、

10歳まではスピード学習(100マス計算・ソロバンなど)やパターン学習(公文式など)をすることが危険であるという考え方です。

宮本哲也氏、西村則康氏、高濱正伸氏などの(受験)教育の現場を知る方々の著作を読めば同じ考え方が示されていること気づくでしょう。

これは中学受験を中心とする大都市での低年齢化する受験熱に対する警鐘として生まれたと言うことができますが、

そもそも明治以来の日本の教育制度に対するアンチテーゼとして見ることもできます。

いずれにしても、自分で考え自分で行動する人間を育てるために必ず必要な過程として幼少期(3歳〜10歳)を考えれば、

当然の帰結としてこのような考え方が生まれます。

ここで提唱させていただきます。

●10歳までは100マス計算はさせてはいけません!!
●10歳まではそろばんをさせてはいけません!!
●10歳までは公文式を勉強させてはいけません!!

リスクを考えて11歳(小学5年)まではやめましょう!!

科学的な根拠はありません。しかし、危ない可能性があれば避けることが大切です。
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大学入試「国語力増強法」試論 (6−1.エアー接続語を入れてみる)

投稿者:中村薫
論理を考える初歩として、全ての文は何らかの論理によってつながっていることを確認しましょう。

すなわち、「言い換え」、「逆接・対比」、「因果・結論」、「追加」のどれにあたるかを考え、

自分で書いていない接続語を入れるトレーニングをしてみましょう。

接続語が書かれていない場合、

文と文の関係は順接(「言い換え」、「追加」)がほとんどですが、稀に逆接(対比)や因果関係の場合もあります。

昨年のセンター現代文の難化は小林秀雄の接続語が欠けている文章が課題文であったことを特に強調したいと思います。

今後も昭和時代の評論文が登場するとき、この問題が浮上するでしょう。

なぜなら日本語が英語とほぼ同じに論理構成されてきたのは1980年代だからです。

やさしい文章からすべての文と文の間に接続語(エアー接続語)を入れてみましょう。

必ず自分の論理的に読んでいない点が発見できます。
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