素直の力

投稿者:塚本太郎
以前勤務していた塾で、ものすご〜く素直な子がいました。

「素直」といえば良いように聞こえますが、その子のケースでははっきり言って、

「バカ」(失礼!)がつくくらいに正直で素直でした。


中学入学と同時に入塾してきたその子は、中1の頃には、

「H高校行けたらなぁ、なんでも好きなもん買うてもらえんねん!」

と、うれしそうに生徒面談で言っていました。

その子がいうH高校とは、偏差値52〜53の、普通よりちょい上の感じの学校でした。

たしかに当時は、それぐらいの高校に行けたらええなぁ、という手応えの生徒でした。


しかし、その(バカ)正直さと素直さが効いてきたのか、学年が上がるにつれてじわじわと成績を上げてきました。

指示したことは、とにかく全部やってくる。

こちらが、ちょっとこれは量が多すぎるかな?と思って出した課題も、疑わずに全てやってくる。

時には個人的に、

「じゃぁ、◯◯を全部やったらええと思うで〜。」

私が雑談混じりに軽く言ったことを、数日後には本当に全部やってきました。

一冊のテキストを、丸ごとです。

さすがに私もその時は、

「えっ、ホンマに全部やったん?」

とツッコんでしまいました。

すると、

「先生がやれって言うたやん!!」

逆に怒られてしまいました。


塾の授業がない、修学旅行の前日にもただ一人、夜遅くまで自習に来ていました。

「明日修学旅行やのに、がんばるな〜!」

と声をかけると、

「センセがやれって言うたやんか!(笑)」

この生徒は、常にこのパターンでした。


そんな子が中3となり、進路を真剣に考えだした頃、目指したのは学区内トップのS高校。

どの地域にもあると思いますが、ひとつの学区の中の、紛れもないトップ高校です。

そして、見事、合格しました。

最大にして唯一の武器は、素直さ。


そんなタイプの子ですから、決してもともとかしこい、要領のよいタイプではありません。

高校に進学してから苦労するかもしれないことも、ある程度予想できました。

でも、その子はものすごく頑張るんです。

本人にしてみると、頑張っている、という気はそれほどないと思います。

言われたことを素直にやるのが、その子にとっては当たり前ですから。

そしてそういう子には、当時の我々、塾のスタッフも、何とか後押ししてやろう、という気になるのです。

本人が求めずとも、ピンチに陥った時に、差し伸べてくれる手に出会うのです。


受験直前期、必死にラストスパートをかけている受験生の姿を見ると、

ふと、バカ(←何回も失礼!)正直で素直な、それでもトップ高に合格した、かつての生徒のことを思い出します。

素直は、強いです。
 
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